なりゆきまかせ

基本備忘録です。いや。謎の進行実況です。

擦り合わせ

原作が完結する前に妄想を始めると、危険な場合もあります。

どんな妄想も、妄想主の中では真実です。
そんな真実だなんて、その考えがどんなにオカシイかも、ほとんどの人は分かっている事です。

だけどやっぱり、完全に否決されたりすれば、それ相応に悲しいですよね。
中々、割り切れないものだと思います。

擦り合わせのためには、色々工夫が必要になってくるような気もします。

 

一昨年お話を書こうと決意した頃、ウチの話での尾形くんは、あそこまで絡んで来る予定ではありませんでした。

ちょっとした、かき混ぜ役っぽい演技をお願いして終わる予定でおりました。

せっかくゴールデンカムイを扱っているのに尾形が居ないなんて寂しい、っていう私の私情もありました。


最初から、まず尾形くんが、アリコくんとしぃちゃんが出会う手ほどきをするっていう設定自体は、考えていました。

スコアラー尾形なら情報も持ってるし手回しも得意でしょうし、できるかできないかって言えば「出来る」と思ったからです。

 

だけどいかんせん、「理由」が思いつきません。
いくら尾形がちょっと変わってたとしても(汗)、ただただ面白がってるだけで、あんなめんどくさい事をするとも思えないです。

 

何かもっと、強い尾形的事情が欲しい、と思っていました。

 

そこに、310話が来ました。

尾形の激重ぶり(今更ですけど、改めて)を重々理解しました。


愛憎と、承認欲。
俺は正しいと思いたかったこと。
自分の中に芽生える後悔を認めたくない事。

 

尾形のイメージをそういう方面に固めて行くことに決めて、

「永遠の愛なんてあり得ない」
「そいつを俺が証明しましょう」

みたいな考え方の役柄を、ご用意しようと思いました。

 

そしたらしぃちゃんの元に、若い頃いい感じだったらしいアリコくんを寄越そう、と思うきっかけにもなる。

例えばしぃちゃんが浮気をしたら、杢太郎さんは再起不能に傷つく筈です(目眩汗)。

尾形くんと変な事になってみたりする??

だけどそもそも尾形くんには、しぃちゃんに興味を持つ理由が無いんですよね(汗)。
正直、彼にとっては彼女はどうでもいい人でした(汗)。

だったら「壊す」ものはしぃちゃん本人ではなく、その恋人とか夫との間柄ってことになるだろう。

そうなるとターゲットはしぃちゃんではなく、その向こうにいる杢太郎さんだ、ってことになってもおかしくはないです。


杢太郎さんはまるで幸せ一杯で、いい人ポジションに収まっています。
そんな杢太郎さんを壊すために、しぃちゃんに浮気をさせようっていうのなら、流れ的にはありそうな気がしました。

そこで、尾形くんのターゲットは杢太郎さんって事で、お話を固める事にしました。

なんか、ちょっとわかりにくいけど・・・・(滝汗)

とりあえず一旦ここまでにして、原作が終わるまで書き出しを待ったんですよね・・

正直、まだどんなどんでん返しがあるか分かんないな、っていうのが一番大きかったと思います。

完結してようやく、安心して本格的に原稿作業に入った覚えがございます。

 

その後一旦最後までばーーーーっと書いちゃって、手を加えながら毎週pixivにアップする生活が始まったんですが、その間に菊田さんの声優さんが発表になったんですよね。

その声を確認して、一旦書いていたセリフを、全体的にもう少しキザっちく書き直しました(汗)。

「完結」とかとは違いますけれど、公式発表の声はなにものより大切です。


その雰囲気に合わせて直して行くのは最初大変でした。
だけど過去に書いたセリフとかも一生懸命脳内再生して、イメージを膨らませながら書き続けていました。

 

その内、それはそれは気持ち良くなりました。
今では本当に本当に、いい思い出です(汗)