杢太郎さんが、初めてしぃちゃんに好きだと言ってくれるシーンは、1作目すたー編のクライマックスの、重要なエッセンスの一つです。
このお話だけですと、杢太郎さんという人が「本命には肝心なことが言えないシャイなひと」のように見えますが、その理由までは分からないようになっています。
当時続編を書けるとは思っていなかったので、裏設定という事ではありませんでしたが、理由は「過去に軽々しく好きだと色んな人に言ってしまった為、痛い目に遭った事がある」でした。
「本命には言えない」というより、それで「誰にでも言うのをやめていた」という経緯で、シャイとは程遠い性格に位置づけています。
もしかして、すたー編当時は杢太郎さんもまた、しぃちゃんが本当に自分を愛してるのか自信が無いんですよね。
だから、しぃちゃんが「好きって言って欲しい」とせがんだ時「この人も他の女と同じか」と、一瞬身構えているんです。
ハァト編エピ01では、二人の気持ちが昂まった場面で、杢太郎さんは自分の心から「好き」と言ってくれています。
すたー編からハァト編へ至るまでの間に、二人の信頼関係が強まった事を、表現しているつもりです!
(それでもまだ、杢太郎さん心配してたけどね…)
それだけで終わる予定だったすたー編は、ハァト編を書く際の伏線(結果的に、ですけれど)が多く含まれています。
てかきっと、まだまだ書き足りなかった、って事だったんだな、と今なら思います…(惚)