夢主がひたすら菊田さんを愛でる企画として始まった「関東ゴールデンカムイ」ですが、根幹は変わらないとしても、ハァト編では尾形くん、杉元くんの出番が増え、背景や彼らの心情や考え方のクセを踏まえたストーリー展開となります。
「この人、そんなに自分がプロ野球の選手だった僅かな時間を、なんでそんな思い出話だなんて言うのだろう」と、自分で書いてて当時思ったりしました(汗)。
楽しい思い出が少ない、若しくは悲しい思い出に侵食されちゃっている彼には、人をたらし込もうとする時に使うネタが少ないですよね。
しかも完全な作り話を出来るほど器用でもなけりゃ、人の気持ちをすくい上げるような、そっち方面の度量も持ち合わせては、いない。
だからああやって、人をたらし込むために自分の大事な思い出まで総動員して切り売りすんですよね。
だけどそれは、大切な思い出を、実は自分で傷つけてる行為です。
そしてそれにもまた、気が付かない(汗)。
物語の中で、最初から警戒MAXのしぃちゃんは、途中で「この人本当に思い出話をしたがってる」と気づき態度を軟化させます。
尾形くんはイケルと思ったみたいですが、しぃちゃん的には「態度軟化」=「接客対応」なもんですから、そこを尾形くんが勘違いして、最終的に「お客として」しぃちゃんから拒絶されています。変に迫ってくるひとは、お店的にはブラック客なんでしょう。
ただ、思い出話をしたいという素の尾形くんまで拒絶したわけじゃないんですよね。でもこれは、絶対伝わんないとこです。
その後、私が自分で子供の頃を妄想したりして改めて、原作尾形のやるせない気持ちを慮ったりします。
尾形自身が、お母さんの作るあんこう鍋大好きだったからあんな事言っちゃったんですもんね。
そうやって大事な思い出も自分で汚してる、と思いましたし、そういう尾形を分かってくれる人もいない感じでした。
自作で、尾形くんは前山さんの店に入り浸ってるみたいです。
自分の事にはとんと疎い尾形くんを分かってくれる人が居る、そんな場所があったらいいなと思って書きました。
ここでは応援歌の思い出も綺麗なままで、誰にも汚されない他愛もないおしゃべりネタとして、無邪気に楽しんでくれたらいいなと思います。
なんか長くなってしまった(汗)