ウチの箱庭関カムの尾形くんは、日本の最高学府Ｔ大を卒業してプロ野球選手になりました。
だけど現役生活はたったの２年。まだまだこれからの選手で、内野のポジション争いに加わるものと将来を楽しみにされていた。
鶴見ＧＭが尾形くんを見つけ出したのは、大学野球の頃なんだと思います。
中学で野球をやめた尾形くんは、進学率トップクラスの超進学校に大した勉強もせず入学し、在学中は健康優良不良少年設定です（汗）。
部活なんてなんの興味も無かったと見ています。
Ｔ大で野球を再開したのは、本当に単なる健康作りだった気がします。
ただ、健康づくりなら、ワザワザ野球じゃなくてもイイはずです。
だけど、選んだ。
鶴見ＧＭは、野球愛に燃える男ではありますが、ムチャクチャなくらい、愛し方が壮大な人でもありました。
自分の親の代の夢をぶち壊した（と思ってる）政治家達に、目にもの見せてやりたいと思ってる。
そして尾形くんは、そいつ等に幸せな家庭を奪われています。
きっと恨んでいるはずと、その思いを利用しようと目論んだのが鶴見ＧＭでした。
将来のＧＭの座を約束し、最終的にはバックについている親会社までを自由にする計画だった。
結果的には、ＧＭの権限を私的に利用してると球団からやり玉に挙げられる前に、自ら姿を消した格好なっています。
ＧＭ的には逃げたんじゃなく、どこかで機会を伺ってるだけだと思います。
だけど尾形くんは、取り残された感じになりました。
私がこのお話を書いていた当時、原作では尾形くんが、ああいう事になってしまいました。
それを受けて、私は「サッサと中尉なんて見限っちゃえばよかったのに。信用なんて、しなきゃ良かったのに」という思いを強めていた、そんな時期でした。
思ってるだけでは仕方が無いので（汗）、ウチの中では、中尉の方から、尾形くんを捨てて居なくなってもらいました。
そしたら尾形くんも、無理無く彼から離れられるかな、と思って…。
そして、あんなに肉親の愛を欲していたのも分かりました。
それで、ウチでは彼を捨てたのは本当の母じゃなくて、本当の母はずっと素性を隠して、彼を見守っていたというストーリーにしました。
小説では、そこは匂わせで終わらせています。
多分幼い百ちゃんは、お母さん（だと思ってた半姉）と過ごした幸せな時を、少年野球で頑張ってた日々と重ねている。
父への恨みを晴らしたいなんて思ってなくて、本当は、選手を続けて彼女を探したかったんじゃないかと思います。
お話の最後で、本当のお母さんは誰？ってなっていますが…。
何で唐突に尾形くんのお話しになったかと言うと、Ｔ大卒でプロ野球を引退した選手が、Ｔ大大学院に合格したとニュースで知ったからです。
ウチの尾形くんの、ヒントになった人でした。
野球を愛してくれる気持ちを、こういう道で表してくれる人もいるんだなあと思いました。
頑張れよ〜Ｍｉｙａｄａｉ！
